十二国記

 一昨日くらいから十二国記の戴関連…というか阿選関連の二次創作をざっと読んでいる。『白銀の墟玄の月』は、私にとっては微妙な内容で著者による公式二次というか『シン・エヴァ』を見たある種の人たちが抱いたのはこんな気持ちななんだろうなと思うような気分になるものだった。

 原因は多分一つで、阿選が拘っていて、泰麒ら多くの登場人物から慕われている驍宗のカリスマ性が私には、あんまり伝わってこなかったということにある。そこの基礎的な部分が共有できないので、本編がイマイチ真に迫らず「阿選、そんな男のこと気にするなよ」という気持ちに全てが集約してしまう。

 尚隆の人を食った傑物感というのはよく伝わってくるので、十二国記の問題というよりは驍宗の描き方の問題だと感じている。